帰化申請の費用について

帰化申請の費用(特別永住者・韓国籍・家族4人の場合)
本章では、特別永住者で韓国籍のご家族4人分の帰化申請に対する費用がどのくらいかかるのかご紹介します。
[全員が特別永住者である大阪市北区の一家の場合]
夫(会社員・40歳)
妻(アルバイト・35歳)
子ども(6歳・10歳)
帰化申請の必要書類にかかる費用
(1)住民票(300円×1通)
(2)基本証明書(100円×4通)
(3)出生届書記載事項証明書(350円×4通)
(4)家族関係証明書(110円×4通)
(5)親養子入養関係証明書(110円×4通)
(6)入養関係証明書(110円×4通)
(7)夫の納税証明書1年分(300円×1通)
(8)夫の所得課税証明書1年分(300円×1通)
(9)妻の納税証明書1年分(300円×1通)
(10)妻の所得課税証明書1年分(300円×1通)
(11)婚姻届書記載事項証明書(350円×1通)
(12)婚姻関係証明書・夫婦とそれぞれの両親分(110円×3通)
(13)運転記録証明書5年(670円×免許をもっている人数分)
(14)法務局までの交通費
(15)書類を取得するための郵送費または交通費
計:6,010円+交通費
別途、時間的コストも費用に勘案できます。そちらはこのページの最後でも言及します。
また、こちらは最低限の費用で、家族の人数やそれぞれの事情によって戸籍謄本、除籍謄本、住民票の除票、登記事項証明書なども必要になる場合があります。
帰化申請の費用(経営管理ビザ・中国籍・家族4人)
[全員がビザを所持している神戸市中央区の一家の場合]
夫(会社員・42歳・経営管理ビザ)
妻(アルバイト・35歳・家族滞在ビザ)
子ども(日本生まれ・3歳・6歳・家族滞在ビザ)
帰化申請の必要書類にかかる費用
(1)住民票(300円×1通)
(2)出生届書記載事項証明書(350円×4通)
(3)婚姻届書記載事項証明書(350円×1通)
(4)夫の納税証明書1年分(300円×1通)
(5)夫の所得課税証明書1年分(300円×1通)
(6)妻の非課税証明書1年分(300円×1通)
(7)運転記録証明書5年(670円×免許をもっている人数分)
(8)夫が代表の会社の会社の登記謄本(600円×1通)
(9)夫が代表の会社の市町村民税納税証明書(300円×1通)
(10)夫が代表の会社の都道府県民税納税証明書(300円×1通)
(11)夫が代表の会社の直近3年の法人事業税納税証明書(300円×3通)
(12)夫が代表の会社の直近3年の法人税と消費税の納税証明書(300円×3通)
(13)中国発行の出生公証書(4人分)
(14)中国発行の結婚公証書夫婦とそれぞれの両親分(3組分)
(15)中国発行の親族関係公証書(2人分)
(16)駐大阪中国総領事館発行の国籍証明書(10,000円×4通)
(17)法務局までの交通費
(18)書類を取得するための郵送費または交通費
計:46,290円+中国で発行される書類の費用+交通費
ビザの種類や会社を経営していることなどから、必要書類も多くなってしまっているので最初のケースよりも費用や時間的労力がかなりかかります。
帰化申請の費用(配偶者ビザ・タイ国籍・家族4人)
[京都市上京区の一家の場合]
夫(会社員・30歳・配偶者ビザ)
妻(アルバイト・28歳・日本人)
子ども(日本生まれ・2歳・1歳・日本人)
帰化申請の必要書類にかかる費用
(1)住民票(300円×1通)
(2)戸籍謄本(450円×1通)
(3)夫の所得課税証明書(300円×1通)
(4)夫の納税証明書(300円×1通)
(5)妻の非課税証明書(300円×1通)
(6)運転記録証明書5年(670円×免許をもっている人数分)
(7)タイ国発行の国籍証明書
(8)タイ国発行の出生証明書
(9)タイ国発行の結婚証明書
(10)法務局までの交通費
(11)書類を取得するための郵送費または交通費
計:2,990円+タイ国発行書類費用
配偶者ビザや子供が日本生まれであることなどから、必要な書類が少なく、費用も抑えられています。
なぜ、費用がそれぞれ違うかというと、帰化申請をする時にどういう条件をクリアして帰化申請ができるのかが分かれ目になります。そちらについてもページの下の方で少し言及します。
気になる行政書士にお願いする場合の費用
申請を行政書士にお願いする場合には費用がいくらかかるのでしょう。実際には行政書士が登録している連合会である、日本行政書士連合会で、全国の報酬額の調査を5年ごとにしているのでご紹介します。
2015年の行政書士の依頼の費用を紹介します。
会社員
・全国平均:187,235円
・最安値:50,000円
・最高値:500,000円
法人役員
・全国平均:229,123円
・最安値:100,000円
・最高値:648,000円
帰化申請を行政書士に依頼した時に支払う費用は、申請する人が会社員かもしくは経営者かで費用が別れることが多いようです。なぜなら、先に紹介したように経営者のほうが申請も複雑だからと思われます。
帰化申請にかかる費用のまとめ
帰化申請にかかる費用についてご紹介してきました。
かかる費用は帰化申請を自分で申請するか、行政書士にお願いするかで、大きく費用が変わってきますが、自分で申請をする場合にはなんといっても労力と時間がかかります。
例えば、
・必要書類取得のためにそれぞれの役所へ行くための時間と労力、または郵送を待つ時間と労力
・集めた必要書類を元にした書類の作成のための時間とその労力
・帰化申請に対する書類の作成のための時間とその労力
・事前相談や書類作成、申請受付までに何度も法務局へ行くための時間とその労力
・法務局でのチェックで再提出や追加提出の資料作成があった場合、書類の追加取得と書類の再作成のための時間とその労力
法務局へは直接足を運ばなければなりません。さらに、申請を受け付けてもらっても、書類に不備があれば、何度も何度も法務局へ行く必要があります。
さらになんといっても、法務局やそのほかの役所は平日の昼間しか訪れることができないことがほとんどです。ここにもハードルがあります。
これらのもろもろの時間を費用対効果として考慮すると、ほかのことに時間を使うことができるので、行政書士への依頼の方がコストパフォーマンスが良いと言えます。
そのため、平日に時間がある方か、申請内容が複雑ではない方は費用を抑えるためにご自身で申請してもよいかもしれません。
また、時間と労力以外にもシロウトには困難なことがあります。費用の紹介の時にどれだけ必要書類がたくさんあるかがおわかりになったと思います。
帰化申請の内容が複雑かどうかは、会社員か経営者かでも異なりますが、帰化申請でクリアするべき条件や条件の例外、どのようにクリアできるのかの内容によっても、提出書類が追加されていきます。
また、この条件自体についてもかなり複雑なので、ここでも行政書士に依頼をしたほうがよいのではないかとおすすめする理由です。
また、行政書士に相談する場合には以下のことにも注意して、不明なところがある場合には行政書士に以下のような内容も確認するのが良いでしょう。
・役所からの書類の取得は行政書士が対応できるのかどうか。
・法務局との相談についての対応をしているかどうか
・帰化申請がおりなかった場合に返金対応や無料で再申請してくれるのかどうか
このようなことは、事前ではなかなか細かく気づかないことですが、手続きを進めていくと途中で困ることがあります。そのほか、わからないことなどは、どんなに小さなことでも良いのでいろいろと質問しておきましょう。
とはいえ、帰化申請は、ご自身のルーツある本国の国籍を放棄して日本国籍を取得するための重要な申請です。
人生を変える大きな出来事ですので、費用やそれにかかる時間などよくよく検討して帰化申請をしてください。